糖尿病の方こそ、フットケアが大切です!
糖尿病を患っている方Bさん(80代男性)の
フットケアのご依頼を受け、先日訪問してきました。
昨年までは、畑仕事もしていたBさんでしたが、
自宅の入浴がなかなか難しくなったのだそう。
足に古くなった角質が、
たくさん付着していました。
高齢になり、だんだん足腰が衰え、
足元が滑りやすい浴室内の移動や浴槽をまたぐ動作など、
転倒よるケガなど心配になるので、入浴頻度が減ることが多いです。
Bさんは、上記のような理由で
入浴が億劫になってしまったのではないかと思います。
角質で足の皮膚の状態もきちんと確認できず、
糖尿病があるBさん。
足の皮膚や血管内に何らかの異常があったら大変です。
早急にフットケアが必要なのです。
糖尿病は、全身の血管が脆くなる病気
特定検診など、中高年世代になると気になるのが生活習慣病。
高血圧・糖尿病・高脂血症(高コレステロールなど)
中高年世代より発症する病気。
上記の病気は、なかなか自覚症状が出にくく、
全身に影響を及ぼします。
全身をめぐる血管が動脈硬化(血管がもろくなる)が起き、
様々な病気が起きやすいのが糖尿病の特徴。
足は身体の末端にあるので、
血流が低下して、足の細い血管が詰まってしまい、
足の壊死が起きたら、足を切断しないといけません。
また糖尿病のある人は、感染症にかかりやすいので、
足裏など皮膚に白癬菌(水虫)などの菌が付着・感染した場合、
ジクジクしてしまったら、なかなか治らない。
日々の生活の中で、足のケガなど意識をしていないと、
虫刺されやちょっとキズがきっかけで、
足全体がパンパンに腫れて熱が出ることもあるのです。
一般の人が大したことないケガでも、悪化しやすく、
治療にも時間がかかるのが糖尿病の特徴。
特定検診で境界型の糖尿病と診断されたら、
なるべく早期に日常の生活習慣を見直して、
糖尿病にならないように気を付けるべきなのです。
糖尿病は、他の病気の方と比べて
様々な病気のリスクが高いのです。
泡足浴をして足の角質を取る
足浴と言えば、足の入るバケツにお湯を張り、
足を洗うのが一般的です。
足浴は、足を温めることでリラックス効果もあり、
足の爪切りをするのにも、爪を柔らかくし切りやすくなります。
Bさんは、足全体に角質がびっしり付着していたので、
一般的な足浴では難しいと判断して、
今回は泡足浴をしました。
泡足浴は、水が少量でできるので、
ベッド上などでもできます。
Bさんの場合は、
リビングのソファに座った状態で行いました。
ビニール袋の中にボディソープと少量のお湯入れ泡立てから、
足をビニール袋に入れて、袋の上から足を擦りながら汚れを落とします。
汚れが取れたら、
ビニール袋で泡を取り除きながら足を袋から抜き、
仕上げにホットタオルで足を拭き上げます。
足ゆびは凹凸が多いので、水分が残りやすいため、
乾いたタオルでしっかり水分を拭き取ります。
その上で足ゆびの間を除いた足全体に、
ボディクリーム等、好みの保湿剤で保湿を行います。
フットケアの締めは、皮膚の保湿
せっかく足浴で足がキレイになっても、
保湿をしないと皮膚のバリア機能が発揮できません。
足浴後は、なるべく早めにボディクリームなどの保湿剤で、
足全体の保湿を行います。
保湿をすることで、皮膚内に水分を閉じ込め、
保湿剤の油分でフタをすることにより、
皮膚を強くします。
その時に重要なのが、使用する保湿剤の量
使用する保湿剤の剤型(ゲルや乳液・クリーム・軟膏など)により、
片足に使用する保湿剤の量の目安
・ゲル(ジェル)や乳液 1円玉2個分 そのうち1枚分を足裏に使用
・クリームや軟膏 人差し指先の1関節分×2
保湿剤がベトつくのがイヤな方は、ゲル(ジェル)にするとか、
夏場はさらっとした乳液を使い、冬場にはクリームの物など、
使用時期や好みを優先してかまいません。
夏場は素足にサンダル履きの上日焼け、
またエアコンの使用で、
意外と足は汚れやすく、乾燥しやすいのです。
入浴後にきれいになった足をしっかり保湿することで、
足裏~足の皮膚を強化することができます。
保湿をして皮膚のバリア機能を強化し、
足のトラブルの発生を防ぐようにしましょう。
日々のフットケアから、異常の早期発見を
Bさんは、入浴の頻度が減ってしまったことにより、
足に古い角質が付着して、皮膚の状態が観察しにくい状態でした。
糖尿病にかかっている人は、足の感覚や血流が低下しやすいので、
ちょっとした虫刺されやケガでも悪化しやすい上、
治るのにも時間がかかってしまいます。
年令を重ねるほど、個人差はありますが、
動脈硬化が進んだり、足のクッション性が低下するので、
足のトラブルは起きやすくなります。
とにかく、日頃から足を観察すること。
異常の早期発見は大切です。
それには、まずは足の角質を取り除き、
足の状態を観察できるようにすることが第一歩。
Bさんのご家族がフットケアに関心持ち、
訪問時にフットケアに積極的に参加されたことは、
大きな一歩になったと思います。
ご家族もそれぞれの生活があり、毎日多忙な中ですが、
「可能な限り、泡足浴を行います」とおっしゃってました。
今後もフォローができればと考えてます。
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