フットケアをすれば、足に限らず、心の健康にもつながる

足は汚いから、素足を他人に見せることは恥ずかしい?

先日、訪問フットケアのご依頼がありました。

娘さんからの依頼で、
「別居している80代のお母さんの足爪を見たら、爪は厚くなって伸び放題。
娘さんが爪を切ろうにも難しいので、訪問フットケアをお願いできないか」と。

娘さんが、お母さんの足爪を見せてもらうには、
かなり拒んでいたそうです。

自分の足が自信なく・恥ずかしくて、
娘さんにも見せたくないと思ったのでしょう。

 

訪問看護BLUE*GREENでは、
訪問フットケアの依頼を受ける際、
可能ならば、
事前にフットケアを受ける方の足の画像をメールで送ってもらいます。

画像から足の状態を確認し、どの程度のケアが必要か、
ケアにかかる時間や料金のお見積りを行っています。

 

娘さんから送ってもらった画像を確認すると、
多くの足爪は厚くなり、
足裏にはタコ(胼胝)やウオノメ(鶏眼)がたくさんありました。

普段、独居生活で、ずっと靴下を履いており、
あまり足を他人に見せる機会もない。

自分で手入れもできず、伸び放題になった足爪を人に見せるのは、
誰でも抵抗があるはずです。

足に限らず、悩んでいる所を他人に見せることは、
恥ずかしいのは当然です。

その悩みを解決する第一歩は、
まず痛みなど「困っている点を率直に伝えてもらう」こと。

悩みの解決には、恥ずかしい気持ちもあるのはわかります。
でも勇気をもって、困っている点を率直に伝えましょう。




年齢を重ねるほど、セルフ・フットケアが難しくなる理由

若くて元気な時は、特に苦労せずにフットケアができていた。

でも、

年齢を重ねるとセルフ・フットケアが困難になるのには、
以下の理由があります。

 

身体の柔軟性低下、老眼や白内障などによる視力低下

中高年世代になると、だんだん細かい文字が見にくくなったり、
太陽光がまぶしく感じたり、視界がかすんだり・・。
老眼や白内障は、年齢を重ねていくほど、多くの方がかかっています。

身体の柔軟性も、年々低下している実感している人は、
多いのではないでしょうか?

アスリートの方など、毎日積極的にトレーニングをしている人ではない限り、
一般的な生活している人は、
年月とともに身体の柔軟性が変わってくると思います。

 

以前担当していた80代の女性が、
「庭のキンモクセイの花の香りが、わからなくなった」と言っていたことを思い出します。

高齢になればなるほど、1年毎や1か月など徐々に短いスパンで、
身体感覚の低下を実感するようです。

健康で自立した生活を送っていても、じわじわと身体感覚は変化していきます。
今まで当たり前にできたことが、いつの間にか難しくなるのです。

 

足爪を切る姿勢、つまり屈んだり、前屈姿勢をとりつつ、
目で足爪を切る長さのコントロールをすることも、
難しくなります。

実は、年齢を重ねるほど、
爪自体が伸びるスピードも遅くなるので、
爪を切る頻度も減ってきます。


足爪をカットする必要性が減ることにより、
放置する期間も長くなっていきます。

長期間放置して、何等かの足トラブルが出た頃には、
自己でのケアができない状態に陥っていることが、実に多いのです。

皮膚や爪の水分量低下によるバリア機能の低下

身体の柔軟性に関連しますが、
年齢を重ねると身体の水分量が低下していきます。

皮膚や爪自体の水分量も少なくなり、
保湿を意識しないと皮膚や爪が乾燥しがちに。

皮膚も薄くなるので、
身体をウイルスや細菌から守るバリア機能が低下。

 

いろいろな水虫(白癬)

      水虫のタイプ           爪白癬・趾間型・角質型・水泡型

温泉やプールなど、不特定多数の人が素足で歩く場所へ行くと、
皮膚や爪の水虫(白癬菌感染)を起こしやすくなります。

ひとたび、皮膚や爪の水虫(白癬菌感染)してしまうと、
数か月しっかり軟膏を塗るなど、
薬の治療を継続しないと白癬菌は退治できません。


しかしながら、多くの方が途中で治療を自己中止しています。

その結果、皮膚の白癬から爪白癬に移行し、
爪が分厚くなっているケースが良く見受けられます。

白癬菌は、足の爪により長く感染し続け、
より治療を難しする一方で、
白癬菌をさらにほかの場所へ広げることになるのです。

加齢により爪の水分量が減る、さらに白癬菌感染により爪が分厚くなってしまい、
普通の爪切りで足爪を切ることが難しくなってしまいます。

 

足の爪切りが自分できなくなった、それは要介護状態への入り口かも?

 

高齢になった両親の足を見る機会は、
元気な時ほど「ない」でしょう。

両親の老いを感じたら、
ちょっと足を見せてもらってください。

足の状態をチェックすることが、
身体の状況を知る指標のひとつではないかと思います。


セルフ・フットケアが難しくなると、
足爪をはじめ足トラブルが放置されがちに。

足トラブルの影響から、スムーズな歩行が難しくなり、
歩くことが億劫になる。
それが要介護への入口であると言われてます。

高齢者向けの介護予防教室では、筋力低下予防の体操と共に、
フットケアも重要な位置づけとされています。

自分の身の回りのことは、自分でできるように、
日頃からフットケアを行い、
歩ける足作りは健康維持に不可欠なのです。

足裏の感覚センサーを鈍化させる、タコとウオノメ

相談いただいたお母さまのお宅へ、訪問しました。

はじめは緊張されており、言葉も少なめでしたが、
フットケアをしながら会話も弾み、
ケアが終わると、嬉しそうに足を眺めていらっしゃいました。

足裏にたくさんあったタコ(胼胝)やウオノメ(鶏眼)も、
できる限り削り取り、
立った時の足裏の感覚センサーも改善されたそうです。

足裏は身体のバランスを取る大事な器官。

足裏の皮膚が厚くて硬くなるタコ(胼胝)ウオノメ(鶏眼)があると、
感覚センサーが鈍化するので、
頭でっかちの身体のバランスを保ちにくくなります。

ひとり暮らしの方は、
生活の身の回りのことが、生活に大きな支障が出てきます。

家の中でつまずいて転倒しないよう、
足裏の感覚センサーは、
できるだけクリアにしておく必要があります。

 

タコ(胼胝)やウオノメ(鶏眼)は、
痛くないから放置しても、
生活に支障はないかもしれません。

でも、足裏の感覚センサーをクリアにしておく方が、
転倒などのケガのリスクを減らせます。

 

年齢に関係なく、健康面でも大切なフットケアを体験してみませんか?

 

とてもキレイとは言えない、自分の足を人に見せるのは、
ちょっと恥ずかしいと思っているあなた!

ちょっと勇気を出して、フットケアを受けてみませんか?
フットケアをして、モヤモヤした身体の不調を軽減させて、
心身の健康を手に入れましょう。

 

キレイになった自分の足を見ると、
テンションも上がりますよ。

 

 

訪問看護BLUE*GREENは、
あなたの足のお悩みを解決できるように
お手伝いをしたいと思っています。

お気軽に下記まで、ご相談下さい。

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