足の異常は、既に10代から出現している

昨年よりフットプリントを取る相談会を開催して、
相談件数が延べ100件を越えました。

ひとりあたり10分・2時間の枠と短い時間の中で、
「献血後の希望者のみ」と限定的な中、思っていた以上の反響があり、
足への関心が高くなってきたと感じています。

 

相談者の年齢層は、中高年層の方が中心です。

最近では、高校生~20代の方の若い世代の人も
来訪するようになりました。

10~20代で足の変形や
足指・趾(あしゆび)の機能低下を目の当たりにしました。

高校時代のローファーで外反母趾に

高校生には、定番のローファー。
これが結構、困りもの。

10代の女性は「高校時代のローファーで(足が)相当やられました」と相談に来られました。

既に両足は、外反母趾になっていました。

このままの状態では、外反母趾だけの問題ではなく、
足から全身への健康に影響を及ぼします。

普段から足のケアや趾の運動をできる範囲で行うこと、
靴をきちんと正しく履くことで、
外反母趾の悪化を抑えられると説明しました。

趾の運動などのフットケアは、
ちょっと億劫かもしれません。


でも、今後の人生を考えると、
今からしっかり対処をすることが必要です。

10代~20代の人たちは、スポーツもしたいし、
靴でおしゃれもしたいお年頃。

足の健康機能を優先するよりも、
ファッションやデザイン性を
重視したいでしょう。

「おしゃれな靴は、なるべく短時間にすることが大切」と説明しています。

まずは、自分の足に関心を持って

健康は自分で守る、
それは足についても、同じこと。

子どもの場合は、
親など大人が、子どもの足を見てあげる必要があります。

大人であっても、足について学ぶ機会もなく、
何かしらのきっかけがないと、
足について関心を持つことがないような気がします。

ケガや事故などで、足にトラブルが出て、いろいろ調べても、
なかなか思う回答・結果を得ることができないケースが多いようです。

最近では、足専門医のいる専門病院もできて、
テレビ番組や雑誌などでも、足について取り上げられることが増え、
足への関心も少しずつ広がってきました。

自分の足の現状を知ることは、
入浴時や靴の脱ぎ履きのタイミングなど日常生活の中で
「自分の足の状態を意識することから」だと私は思います。

足からは、何か問題があれば、
痛みや違和感などの異常サインが出ているもの。

放置すれば、年齢を重ねると程、
全身的なトラブルにつながります。

まずは、
自分の足について関心を持ちましょう。

 

子どもの靴選びについては、
自分の足を通して感じたこと・経験をしっかり伝えていけば良いのです。

 

 

 

子どもの足の成長を促すには?

先日のローファーで外反母趾になってしまった、
10代の女性と話をしてから、
子どもの足の成長と靴のことがすごく気になりました。

実際に多くの人のフットプリントを撮っていると、
本当に足が細くて薄い人が多いと感じています。

今ドキの人は、足が薄くて細い「こんにゃく足」

「こんにゃく足」とは?

足の筋肉や靱帯が未発達な状態で、
土踏まずを形成するアーチも未発達で、足の厚みもない。
踵も小さいことも多いので、市販の靴にフィットしにくい足。

その原因は、

幼少時より、足を含めた身体の成長ステップをしっかり積んでおらず、
歩くためのトレーニングが足りない。

そのため「こんにゃく足」になってしまっているのです。

赤ちゃんは、足首から趾までの骨が軟骨で、
扁平足の状態で生まれてきます。

寝返りやハイハイなど、成長・発達と共に、
足の骨や靱帯・筋肉が鍛えられるようになるはずですが、
きちんと発達しないままの方が多いということ。

足が取られやすい砂地やチクチクする芝生の上など、
足裏に刺激をたくさん与え、
足裏の感覚や趾の筋肉や腱を鍛えることが大切なのです。

足の完成は18歳ごろ。高校生までは、発展途上の段階

アスファルトの道路やツルツルした床が多い今の日本では、
なかなか素足で歩く機会はありません。

子ども達は、まだ柔らかく未完成な足に靴を履いて歩くことになるのです。

よちよち歩きの不安定な赤ちゃんの足。

その足に合った靴を
きちんと履かせてあげないといけません。

成長著しい子どもの足の状態は、
数か月単位で、周囲の大人がコマメに把握する必要があります。

小さい子どもほど、「靴がキツイ」など
言ってくれません。

「歩くことを嫌がる」こと、ありませんか?
言葉が十分発達していない年齢では、よくあることです。

気がついたら、靴の中で趾が縮こまっていて、
ハンマートゥになっていたということも。

子どもに限りませんが、
大人でも靴と足の踵合わせは必須です。

多くの人は踵を合わせて、靴を履くことをしていません。
「靴に足にずぼっと入れればOK」ではないのです。


パンプスは、
歩く度に踵がパカパカ脱げるのはNG。

スニーカーでも、靴紐をきちんと締めることをしなければ、
靴の中で足のズレが起きてしまいます。

靴の中で足が動いてしまうと、歩く度に爪や趾に靴があたり、
ハンマートゥ、外反母趾、外反足など、問題が多発しやすいのです。

現代の生活環境では、
小さい足をしっかり育てることが、なかなか難しい状況。

多くの大人でさえも、
未発達の「こんにゃく足」の状態です。

子どもも大人も日常生活から、
しっかり趾を使った遊び・トレーニングなどが必要です。

親子で、足に合った趾を使った遊びやトレーニングをすることで、
しっかりとした足作りができますよ。

まずは、自分の足や靴についての関心を持って、
足からの健康を考えてみませんか?

<関連記事>
 子どもの靴選び
 ・子どもは裸足で、足裏感覚センサーを発達させよう
 女性のためのフットケア講座

お問い合わせ・ご相談は、お気軽に

ちょっとしたことでも、お気軽にご相談ください。