ごあいさつ
医療と福祉の現場で25年の看護師としての経験から、
これからの大介護時代を乗り切るには、
現在の医療・介護サービスでは不十分だと感じていました。
2000年4月より、介護保険が始まりました。
超高齢化社会がさらに加速し、介護予防が叫ばれ、各自治体で介護予防事業を実施することになりました。
当時私は、地域包括支援センターに勤務しており、運動・口腔栄養・フットケア・認知症予防などの事業担当者の研修に参加しました。
その中で「フットケア」は、看護師としてあまり触れる機会がなかった内容であり、足首の捻挫を繰り返していた私は「足をケアする必要性」を強く感じました。
足爪や趾(足指)に痛みが出る原因には、白癬菌(水虫)の足爪感染で、爪が厚くなり、靴などで圧迫して生じるもの。間違った足爪の切り方(深爪)による、陥入爪などがあります。
足爪のトラブルは、皮膚科や整形外科などで処置をすることがあるようですが、思ったような処置や治療をしてもらえないケースがあるのです。
そこで私は、肥厚した足爪や角質をケアする、ドイツ式フットケア・フスフレーガーの資格を取得しました。
しかし、1度のケア(フスフレーゲ)をしても
・肥厚した足爪やタコやウオノメなどのケアをしても、一時的な改善でしかない。同じような生活をしていたら再発する。
・なぜ足爪が肥厚したり、タコやウオノメができるのか原因・対処法を知り、日々できるセルフケアを実践していけば、再発しにくい状況ができるのではないか。
日本では、靴の選び方や履き方などを学ぶ機会がありません。
どう足のセルフケアや靴選びなどすればよいのか。よくわからず、何となくやっている人が多いのではないでしょうか?
だから「足のトラブルがあっても仕方ない」と思う人が多いのかもしれません。
介護予防の対象者になる高齢者に限らず、小さな子どもからすべての年代の人たちに、足と靴についての正しい知識を持ってもらうべきだと思うようになりました。
あなたは、自分の足に合った靴を正しく履いていますか?
「自分の足に合った靴を正しく履く」
当たり前のようですが、多くの方が脱ぎ履きしやすさを優先した靴を選び、ブカブカの状態で靴を履いています。
間違った足のケアや靴選びを続けていると、「歩けなくなる」→「生きる気力を失わせる原因」になり、介護が必要となるきっかけとなる。
超高齢化・大介護時代を元気で生き抜く上で、フットケアや靴選び・履き方がますます重要になると考えています。
身体の様々な不調は、足のトラブルが原因からかも?
できるだけ、自立した健康な状態で生活できること。
多くの方が望んでいることではないでしょうか?
「健康で自立した生活を送ること」とは、
苦痛がなく穏やかに過ごせることです。
肩こりや腰痛、膝の痛みなど、身体の不調の原因は、
「正しいフットケア方法や靴選び・履き方を知らないためではないか」と
自身の経験で感じていました。
足のケアに関心を持ち、正しい靴の選び方や履き方で、
身体の不調=ストレスの軽減をすることを体感しています。
足は、いつも同じコンディションではありません。年齢や季節・時間などにより、状態が変化しています。
足の状態に合わせたフットケアをしたり、正しく靴を履くことが大切です。
足のストレスを緩和し、身体の不調を減らすことにつながります。
だからこそ、足のケアと正しい靴の知識が必要であり、
フットケアこそが、健康寿命を延ばす手段であると実感しています。
「人生の最期まで、活きる足作り」が、
私の活動のテーマと考えています。
田﨑 直子(たざき なおこ)
職務経歴
循環器専門病院(一般病棟・CCU)勤務。
総合病院(混合病棟・整形外科病棟)勤務。
訪問看護ステーション(慢性期疾患の在宅看護)にて、
在宅看護のおもしろさを知る。
社会福祉協議会へ転職。
在宅介護支援センターでの相談員、地域包括支援センターで保健師等として勤務。
介護予防講座や介護者・家族支援の講座の開催、
要支援者の介護支援専門員(ケアマネジャー)として従事。
訪問診療・看取り中心の訪問看護ステーションに転職。
「在宅の看取りの素晴らしさの経験」から、「死に関する考え方」が大きく変化。
睡眠専門クリニックにて、呼吸器・睡眠障害の看護や禁煙外来などを担当するも、
「自分の看護師人生としてのミッションは、既存の看護師業務ではなく他にある」
ということに気づき退職。
私の看護師として25年ほど積んだ職務経験を活かして、
興味・関心のあるテーマで積極的に活動する、
フリーランス・ナースとして活動をすることにしました。
取得資格
看護師免許
介護支援専門員(ケアマネジャー)
FSIフスフレーガー(ドイツ式フットケア資格)
FSIオーソペディ・シューカウンセラー(インソール製作資格)
第二種衛生管理
学歴
医療技術短期大学・看護学科卒
放送大学・教養学部(発達と教育専攻) 教養学士
大学学位授与機構・看護学士