靴の履き方で損をしていませんか?

献血ルームで足の健康相談をしていますが、
相談者の半数以上の人は、紐のあるスニーカーを履いてきています。

相談では、椅子に座り必ず靴を脱いでもらいます。

そして、マットの上に靴下履きの状態になってもらい、
足のお悩みを伺っています。

スニーカーの方の90%は、
靴ひも
に触れることなく、靴を脱いでいます。

その理由を問うと、
ほぼ「靴の脱ぎ履きをしやすくするため」との返答。

それは足にとって良いことはなく、
足を痛めている行為と説明しています。

靴ひもを緩めた状態で、そのまま靴を脱ぎ履きする。
それでは靴の履き口は大きくなり、靴が形崩れを起こしてしまいます。

本来「正しい靴の履き方とは、靴ひもをほどいて靴の脱ぎ履きをすること」なのですが、
知っているようで、実際には行っていない人が本当に多い。

スポーツをしている人で、競技用のシューズを履く時は、
きちんと靴ひもをほどいて履く習慣がある方もいます。

でも普段の生活でも、そこまで靴を履くことを意識している人は、ごくごく少数派のようです。

足について無頓着だと、健康への影響が

日本では、家では靴を脱ぐ生活様式なので、
靴は、外出時に足を保護するもの、
ファッション・ツールという認識の方が多いようです。

私たち日本人は、あまり足に関する健康への影響を考える機会もなく、
「履けてきつくない靴」という視点だけで、靴を選んで履いていませんか?

でも、ちょっと待ってください。

 

2本の足で数十キロの体重を支え、頭でっかちの身体を重心移動させることができるのは、
趾(足指)や土踏まず部分の絶妙な動き・働きにより、可能となっています。

足の骨格は、全身の骨の1/4を占めています。

片足だけでも26個の骨、筋肉・靱帯など、
小さい多数のパーツで足は構成されています。

そのバランスが崩れることにより、
足の変形、足のトラブル発生原因になります。

大きめの靴を履くことで、歩く度に足が靴の中で前後左右にズレが起き、
趾(足指)や踵、足裏全体の皮膚
がズレを起こします。

足のズレが外反母趾や内反小趾、
踵や足裏のタコやウオノメを悪化させる要因のひとつです。

ある意味、靴は足の形をゆがめる原因にもなり、
靴の履き方を間違えると、
健康に影響があるということを認識しておく必要があります。

多くの方が市販の靴を購入し履いています。

それも日本人の半数近くの人の足幅がE以下なのに、
4Eとか5Eなど幅広の靴が多く出回っています。

「大きめの靴だと脱ぎ履きがラクだし、足にとっては良いのでしょ?」
と聞かれるのですが、それは違います。

少しでも「自分の足と靴をズレが少なく、フィットさせること」が、
足の健康では重要なのです。

 

正しい靴の履き方=「足と靴がフィットする・一体化した感覚」

踵を合わせて靴を履いてますか?

相談の中でも、スニーカーを履いてきた人には、
片足はひもをほどき、足と靴の踵を合わせて履く。
もう片方は脱いだ状態のまま履いてもらい、
歩いてもらいます。

「きちんと靴ひもをほどき履いた足は、足と靴がフィットして気持ちが良い」
「今までの履き方の方は、靴が重く感じる」

というコメントをもらいます。

多くの日本人が
「足と靴がフィットする感覚が、未体験なのではないか」と思います。

私自身、靴が足にしっかりフィットさせる感覚を知ってから、
正しい靴の履き方を意識するようになりました。

足と靴のフィット感を体感したい方、
献血ルームでの相談会へお越しください。

 

正しく靴を履く「ひと手間」で、健康を引き寄せる

一方で正しい靴の履き方をすると、
靴ひもをほどく・縛るなどで手間が増える。
靴の脱ぎ履きがしにくいというデメリットがあります。

そこは、靴を脱いだ時に、
スニーカーのひも部分を両手で引っ張り広げておくこと、
それで、履き口が広がるので
足入れやしやすくなります。

「ひと手間」かけることで、足にかかる負担を減らし、
ラクで快適に歩くことができます。

少しでも健康な状態になりたいと思う方は、
 
  • 靴ひもをほどいて、足入れをする。足と靴の踵をしっかり合わせる。
  • 靴ひもを締め上げ、足の甲をきちんと押さえる
  • 靴ひもをほどいて靴を脱ぎ、ひも部分を両手で広げておく
この靴の脱ぎ履きの「ひと手間」が、今から健康に近づく第一歩

「ひと手間」をかけるかどうかで、
後の人生に差が出る可能性があるとお話しています。

実際に行動に移す・移さないのは、あなた次第です。
さあ、どうしますか?

 

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