夏の足トラブル
今月の相談会では、多くの方から「足が疲れやすい」という相談がありました。
今年は梅雨明け後、連日猛暑日・熱帯夜が続いています。とてもエアコンなしでは、生活ができない状況ですね。
今の時期の「足の疲れ」の原因は、エアコンによる冷えの影響が大きいのです。
夏場の足の疲れは、足の冷えが原因
夏場は暑くて、とても靴下やストッキングなどを履きたくない。
夏は素足にサンダル、短パン・短い丈のスカートなど、他の季節より素肌を露出させることが多いと思います。
外気は猛烈な暑さ、オフィスや自宅など、長時間エアコンの効いた部屋で、立ち・座りっぱなしで過ごす人ほど、足の冷えが多いのです。
なぜなら、足首には筋肉・脂肪組織はなく、骨と皮膚のみ。立ちっぱなし・座りっぱなしの状態であると、足首で冷え切った血液が足に滞り、足の血流量が減ってしまいます。
その結果、冷たくなった血液が足に充満し、身体を冷やすために自覚症状がなくても、冷えている人が多いと思います。
仕事柄、座りっぱなし・立ちっぱなしの人は、1時間に1回は歩くなどして、ふくらはぎの筋肉ポンプを動かすことにより、足の血流を回復させることが、冷えの予防になります。
冷えは「首」からやってくるといいます。
冬の防寒と同じ考え方で、エアコンが欠かせない現代の夏には、夏場もしっかり防寒具を使用し、身体の冷えから自分を守ることが必要です。
だからこそ、冷え症の方が冷房の効いた部屋で、長時間素足で過ごすことは、お勧めしません。
靴下やストッキングなどを履くだけではなく、足首部分のウォーマーの着用、ひざ掛け等、可能な限りの下半身の防寒が必要です。
足の冷えが、足の疲れの原因になってしまっている現代の夏。
お風呂入る・シャワーをしながら足を温める・足浴するなど、足から身体全体を温めることを定期的に行うことが大切です。
素足でも自信の持てる足にするコツ
自分の踵(かかと)素足で出せますか?
踵は皮脂が出ない場所なので、素足で歩くことが多い人は、床や靴などに水分などが取られてしまい、ガチガチの踵になりやすいのです。
冬場だけが、ガチガチ踵を対策する時期ではありません。
素足で過ごすことが多い人ほど、通年で踵の保湿ケアをする必要性があります。
ただ、クリームを踵に塗るだけでは、踵表面が油が浮いた感じになり、馴染まない感じになるとお悩みの方、良い方法があります。
<おススメの踵ケア>
①硬くなった角質をヤスリなどで削ります(削り過ぎ注意)
②削りカスを取り除き、スプレーボトルに入れた化粧水で、足裏~踵を保湿します。化粧水は、液体を手で付けるより、霧状にした方が、皮膚へ浸透しやすいと思います。
③保湿クリームを手に取り、手のひらでクリームを温めてなじませてから、足裏~踵に塗る。足の血流をよくするために、足のマッサージを行うとより皮膚にクリームが浸透しやすいです。
長期化した踵のガチガチは、白癬菌感染かも?
上記のような踵ケアを続けても改善しないガチガチ踵の場合、白癬菌感染(水虫)かもしれません。
皮膚科への受診をお勧めします。
皮膚科では、ガサガサ部分の皮膚を顕微鏡で調べます。白癬菌感染があれば、抗真菌薬が処方され、数か月はしっかり塗布することが必要です。
薬の塗布をするのは、ガサガサの踵部分だけではなく、足裏全体~足の側面にかけて、全体にしっかり塗ることが重要ポイント。
白癬菌は、皮膚の角質が大好物。白癬菌に感染すると、どんどん皮膚の中奥に入っていきます。完全に退治するには、皮膚角質の奥に入ってしまった層まで、薬を塗り続けないと、白癬菌がいなくなる・治療の終了にはなりませんので、注意が必要です。
温泉やプールなど、不特定多数の人が素足で出入りする場所へ出かけた場合、感染してから24時間以内に足裏など足を石けんで洗い流せば、白癬菌の感染予防が可能です。
皮膚は元々身体を感染などから身体を守る機構のひとつ。日頃から皮膚のバリア機能を保持できるように、皮膚の保湿(水分・油分)をしておくことが大切です。
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